秋田県湯沢市

国内で23年ぶりの大規模地熱発電所が運転開始

湯沢市は、「地熱のまち“ゆざわ”」として、長年にわたり、地熱の活用を積極的に推進しています。湯沢市には、上の岱地熱発電所に加え、2019年5月に国内では23年ぶりの大型地熱発電所となる山葵沢地熱発電所が運転を開始しました。設備容量は46,199キロワットと、一般家庭約90,000世帯分の電気使用量に相当します。

湯沢市内では、市有温泉井から温泉旅館への温泉供給に加え、地熱水を使った農業ハウスでは、ミツバやパクチーの栽培が行われています。更に、地熱水は、牛乳の低温殺菌や農産物の乾燥施設にもに活用されるなど、幅広く産業振興にも役立てられています。

川原毛地獄

新着情報

湯沢市と地熱発電

豊富な地質資源と観光振興

湯沢市は、市内全域に小安峡大噴湯や川原毛地獄、院内銀山など特色ある地質資源が豊富です。また、市が位置する西栗駒一帯には小安峡温泉、秋の宮温泉郷、泥湯温泉などが点在し、日本有数の地熱賦存地帯といわれています。2012年に「ゆざわジオパーク」が、NPO法人日本ジオパークネットワークから認定され、多くの観光客を誘致しています。日本3大霊地の1つといわれる「川原毛地獄」や、断崖の裂け目から轟音とともに高温の水蒸気と熱湯が噴出する「小安峡大噴湯」など、火山活動を体感できるスポットが人気です。湯沢市ジオパーク推進協議会では、ジオツアーの主催、観光客のガイド、講演会、ジオパークのPRイベント等の活動を行っています。

山葵沢地熱発電所

農業や畜産業に地熱を活用した取り組み

湯沢市では、農業や畜産業に地熱を活用した取り組みが注目を集めており、地元の高校生が考案した地熱により乾燥させたサクランボのドライフルーツ「ミッチェリー」が発売されるなど、地元住民や企業が一体となって産業振興を行っています。

湯沢市皆瀬地区では、農業に地熱資源を活用しており、ハウス栽培などに熱水が使われています。土耕栽培のトマトからはじまり、現在では水耕栽培のパクチー、サンチュ、レタス、サニーレタス、フリルレタス等、通常真冬には手に入りにくいといわれている野菜を主に栽培、出荷されています。冬にも採れる新鮮で貴重な野菜として、首都圏をはじめ、飲食店からの要望が年々高まってきています。

湯沢市皆瀬地区 ハウス栽培

 

 

JOGMECの主な支援

「地熱のまち」を軸とした観光促進を支援

地熱資源を活用した観光促進に関するプロジェクトを、令和2年度、3年度の2カ年計画で実施しました。
具体的には、遊びや観光の要素を取り入れながら、湯沢市の地熱資源の魅力を五感で感じて楽しんでもらえる一般向けジオツアーを企画。さらに、地熱を活用して作られるりんごチップの次世代への継承や、ガイド育成の研修、県外での物産フェアなどによる情報発信を実施しました。
本プロジェクトは、主に地元関係者から構成される企画委員会と定期的に話し合いの場を設け、企画の検討等を行いました。

〈地熱を、自熱に〉をテーマにしたプロジェクト『あちちの地』

市全体で動き出したプロジェクト『あちちの地』は、地熱エネルギー豊かな湯沢という町や、そこに暮らす人びとの暮らしに秘められた「自分の熱=自熱(じねつ)」を見つめ、感じて、みんなで元気になっちゃおう!をコンセプトにあらゆる視点、産業から地熱を活用して町おこしに取り組んでいます。
プロジェクトでは、たくましく在り続ける人やモノなど様々な角度から溢れるエネルギーを発信する『あちちの地』展の開催や、コンセプトブック『あちちの地』の発行など「地熱のまち」湯沢市をより広く知ってもらう取り組みを行っています。

次世代へ受け継ぐ"じねつ"りんごチッププロジェクト

りんごチッププロジェクト
りんごチッププロジェクト

湯沢市産のサクランボを地熱で乾燥させてつくった商品〈ミッチェリー〉を開発した、湯沢翔北高校商業クラブの生徒と、〈皆瀬地熱利用農産加工所〉を管理する佐藤くみ子さん、石山さんご夫妻らより、リンゴのカット方法や乾燥の仕方など、学びながら受け継ぎ、次世代へとつないでいくプロジェクトです。

旅を通し地熱のまちの魅力をアピール『旅のわツアー』

旅のわツアー
旅のわツアー

自然散策、冒険、まち歩きやイベントなど、多岐にわたる企画を通して人のわをつなげる『旅のわツアー』。「地熱のまち」湯沢市のディープな魅力に触れることのできる参加者からも大好評のツアーです。遠方の方でも参加できるよう、オンラインツアーなどの企画もあります。

小安峡大噴湯(紅葉)
小安峡大噴湯(紅葉)
小安峡大噴湯(冬)
小安峡大噴湯(冬)
湯沢市
湯沢地熱株式会社
ゆざわジオパーク

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