福島県福島市

地熱発電所の配湯をエビの養殖に活用

土湯温泉バイナリー発電所
土湯温泉バイナリー発電所

福島県福島市にある土湯温泉。磐梯朝日国立公園内に位置するこの温泉郷では、国内最大の温泉バイナリー地熱発電所が稼働しています。きっかけとなったのが、東日本大震災です。震災による被害と原子力発電所の事故による風評被害が重なり観光客が激減。危機感を募らせた地元の温泉協同組合が主体となって計画が進められ、株式会社元気アップつちゆが2014年8月に土湯温泉バイナリー発電所を起工、翌年11月により運転が開始されました。

現在、この発電設備は年間約300万キロワット時の電力を供給し、安定した売電収入は地域貢献事業にも活用されています。さらに、地熱発電所から排出される温水をエビの養殖に利用することで、光熱費をかけずに低コストで養殖事業を運営。温泉街の一角にエビ釣りができるカフェをオープンし、新たな観光スポットとなっています。

今後は、視察ツアーなども企画されていく計画です。温泉バイナリー地熱発電所を軸に、「再生可能エネルギーといえば土湯温泉」という地域ブランドづくりが進められています。

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